まねき猫の部屋

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迷えるリーダーにお勧め  超高速PDCA

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ご訪問ありがとうございます。
今日は「超高速PDCA」をご紹介します。
仕事の成果を出しながら、
残業も減らして仕事と家庭のバランスを図りたいリーダーにお薦めの手法です。

 

目次

1.どんな違いがあるか?

2.本のご紹介

3.超高速PDCAとは

4.本に書いていない注意点

5.本日のまとめ

 

1.どんな違いがあるか?

まずは「超高速PDCA」についてご紹介する本の一コマをご覧ください。

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出所:マンガでわかる! 孫正義式 超高速PDCA p.32,38


そう、超高速PDCA
Plan出しは「勘」でいいんです♡ 


一方、従来のPDCAでは、Planの完成度を高めようとして、時間がかかりすぎて行動(Do)が遅れたり、計画は作ったが実行できなかったなんて事態はありませんか?

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ご存じの通り、PDCAは、以下のマネジメントサイクルを回すことです。

Plan(計画) :
  従来の実績や将来の予測を基準に、計画を作成する。
Do(実行)    :
  計画に沿って実行する
Check(評価):
  実行したものが計画通りかどうかを評価する
Action(改善):
  計画に沿っていない部分を調べ、改善していく

 

バブル以前は、日本全体が成長期だったので、従来のPDCA活動をしていても結果が出せました。


しかし、不確実性の高い現代社会では、そうも行きません。スピード感を持って仮の計画でもいいから早く立てて実行することの重要性が高まっています。


ところが、実際の職場では、PDCAプロセスを重視するあまり、スピード感を持って活動できない場面が多くみられます。

さっさとやればいいことに対して、組織が「計画を立てたのか」、「現状分析はしっかりやったのか」と行動にブレーキをかけるような圧力をかけてくることが多く見られます。承認の階層が多いことも時間がかかる弊害になっています。


もし、そういう状況に遭遇しているリーダーの方は、ぜひこの本を参考にして行動のスピードを上げてみてください。

 

マンガでわかる! 孫正義式 超高速PDCA

マンガでわかる! 孫正義式 超高速PDCA

 

 

2.本のご紹介

「マンガでわかる! 孫正義式 超高速PDCA 」は、昨年三木 雄信さんが書かれた本をマンガ化したものです。3月24日に出版されたばかりの本になります。

内容紹介

創業から40年弱で売上高約9兆円の企業へと急成長したソフトバンク
 圧倒的なスピードで世界のトップ企業に成長した会社の、「結果を出し、成長する力」の根源になっていたのが、本書で紹介される「超高速PDCA」です。

日本では、計画(Plan)にばかり時間をかけて、実行(Do)しない会社が多いなか、孫正義は、計画に時間をかけないことで、驚くべき速さでPDCAを回していました。

常識を打ち破って成功を収めた〝超速仕事術〝が、マンガでよくわかる!

 

多くの人が仕事を滞らせ成長できないのは、次の3つが主な要因と書かれています。


①完璧な計画にこだわること
②一球入魂主義
     (
1つの手段にこだわって、1つずつ順番に試す→遅い!)
数値が設定されていない曖昧なゴール

 

3.超高速PDCAとは

一言でいうならば、「目的を最短で達成し、仕事を超速で片付ける!」手法です。


P:プラン(P)は練らずに「仮説」で立てる
D:実行は必ず「複数案」を同時実行(D)する
C:常に「数字」を使って検証・評価(C)する
A:「最善手の一手」に絞込んで、「他力」を借りて実現


がこの本の伝えたいことです。

また、「超高速PDCA身につく5つの力」を
以下のようにも説明しています。


①自分自身で考える力
②数字を使いこなす力
③無駄を省き効率的に動く力
④高いモチベーションを保つ力
⑤失敗を恐れない力

 

私が感じたこの本の良い所


 私がこの本を読んで学んだ所、いいなと思う所が3つあります。


1.タイトルがいい。説得に使える。

「超高速PDCA」というタイトルがいいですね。何を目指した手法かとても分かりやすく表現されています。「超」をつけた著者?編集者?に拍手です。


また、上司に企画を説明する上でも、本で述べられているこの特徴を活用して、スピード感のある行動が重要なことを伝えましょう。説得しやすくなります。


2.DとCを強調した説明は、力点をはっきりと「見える化」している。

 従来のPDCAの本では、スピード社会におけるPDCAの力点が伝えきれていません。
 仮説を用いたPlanは多くの本が紹介していますが、この本ほど明快ではないと感じてました。

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引用:同書籍 p.36より


3.「複数案」を同時に行うのは、不確実性の現代では必須

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引用:同書籍 p.47より

 

この複数案を同時に進めるという考え方は、ずいぶん前から言われていることです。

私自身が、そのことを学んだのは以下の書籍からです。

 

プロデューサーは次を作る―ビジネス成功22の方程式
 

 参考:「プロデューサーは次を作る―ビジネス成功22の方程式」


この本、1998年10月に出版されています。なんと20年前です。
いまは引退した音楽家プロデューサ小室哲哉さんの言葉を本にしています。


ちょっと長いのですが、引用します。

複数の仕事を同時に進めた方がいい。
ビジネスは結果を出すことがすべてです。結果を出すために勝負をかけることは避けて通れません。どうせ勝負をするなら、戦術的にバリエーションがあり、精神的に余裕があった方がいい。それが僕の姿勢です。

将棋の羽生善治さんが、将棋盤を何面も並べて、大勢を相手にひとりで対戦している様子をCMで見たことがありました。

そのとき、僕のプロデュースの進め方に似ていると思いました。

ひとりのアーティストのプロデュースに専念せず、常に複数のアーティストを同時並行して行うやり方です。


ビジネスに常勝はありません。負けがあって当たり前です。

しかし、同じ負けでも、ひとつの仕事に専念して負けるのと、いくつか抱える仕事のひとつで負けるのとでは意味が違います。個人が受ける精神的ダメージも違います。


いかがでしょうか?複数のことを同時に進める大切さがおわかりいただけましたか?

 

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4.本に書いていない注意点

この本はリーダーにぜひ読んでほしいのですが、すべての人に当てはまる訳ではありません。


たとえば、Pは「勘」でいい。これができる人は「経験者」に限ります。


確かにスピード感を持って計画を立てるには大事なことです。ただし、それには前提があり、「経験済みの仕事であること」です。


この本ではそうしたスキルの前提を明示していないのでちょっとわかりにくいですね。


主人公の古賀美月さん(26才)は、テレビ番組の製作会社に入って4年目、という設定から読み解くならば、古賀美月さんは、いまの仕事について「経験者」です。


料理を例に説明してみます。


たとえば、あなたがいろいろな料理をしたことがあり、料理の経験値が高いとしましょう。料理番組を見ていて「おいしそうな料理」と思い作りたいと思いました。


経験者の貴方は、その料理のレシピを入手(知り)さえ知れば作れるはずです。

あなたはすぐにネットでレシピを入手して料理作りの準備を始めます。


これは、P-DCAサイクルでいうと、Pというプロセスを世の中のデータから入手してすばやく完了して、Dの料理準備という実行のステップに「ささっ」と移る実行を優先した行動といえます。


このように始めて作る料理でも、あなたの料理の経験値が高ければ、P-DCAのサイクルは、スモールなpからスタートするクイックなp-DCAを回せることになります。

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以下の記事も参考にしていただけると幸いです。

 

my-manekineko.hatenablog.com

 

 

my-manekineko.hatenablog.com

 
数字の作り方にもツボがあります。


数字化するのが得意ではない人がいます。私がリポート添削をしている「目標管理」や「問題解決」などのコースでも、定性的にしか表現できていないケースを見かけます。


実際、PDCAがうまく回せないと相談にくるプロジェクトリーダーや初級管理者の話を聞くと計画の数値化が弱く、基本的な要件が不足していることがほとんどでした。


まあ、私もリーダーになりたての頃はそうでした。(^_^;


そもそも、現状調査もろくにやれていない段階で、「数値目標を立てろ」だとか、「期限を決めろ」と言われても、「書けない」と推進担当者に反目したことがありました。


当時の自分には、仮でも良いから計画を数値化する重要性わかっていなかったのだと反省しています。


では、どのように数字化をするのがいいのでしょうか?


その基本は、問題の定義にあります。


問題とは、「あるべき姿」と「現状」のギャップ(差)をいいます。
その「あるべき姿」描き方で数値化のしやすさがきまります。

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たとえば、「売上が未達」という状況から、あるべき姿を描くとすると、その数値化は下のようになります。


あるべき姿:
「201X年12月末までに、当チームの売上目標10億円を達成できている」

今日は、詳しいお話しをする場ではないので、以下の記事を参照していただけると幸いです。

 

my-manekineko.hatenablog.com

 
現代は、AI技術の発展やインターネットによる情報入手がしやすくなりました。また、各種のデータベースの充実で基本的な情報も手に入りやすくなりました。


こうした変化を受け入れて、従来教えられてきた手順を尊重しながら、情報の海におぼれないように、効率的にスピード感を持って計画を立て取り組んでいくことが求められます


ところが、会社の中ではそうした取り組みが十分とはいえないケースを散見します。不具合が再発する場合はほぼそのケースです。


AIの活用が当たり前になる時代では問題解決の進め方の基本は、AIの力を最大限に借りて自分でやらなくてよいステップはどんどん省略してスピード重視で取り組むことを目指しましょう。

 

5.本日のまとめ

超高速PDCAとは「目的を最短で達成し、仕事を超速で片付ける!」手法です。


P:プラン(P)は練らずに「仮説」で立てる
D:実行は必ず「複数案」を同時実行(D)する
C:常に「数字」を使って検証・評価(C)する
A:「最善手の一手」に絞り込んで、「他人の力」を借りて実現する

 

「勘」が使えるのは経験者です。


たとえば、Pは「勘」でいい。これができる人は「経験者」です。
その前提となるのは、「経験済みの仕事であること」です。


数字の作り方にもツボがあります。


問題とは、「あるべき姿」と「現状」のギャップ(差)をいいます。
その「あるべき姿」描き方で数値化のしやすさがきまります。

 

 以上、「超高速PDCA」のご紹介と、参考となる書籍をご紹介させていただきました。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 以下は、前回のブログへのお礼です。
お時間がある時にご覧いただければ幸いです。

 

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終わり